
皆さんは旧暦の月の呼び名は覚えてますか?
わたしは学生時代「なんで過去の出来事なんて憶えなきゃならんのだ」なんて訳のわからない理由で歴史や古典とか避けてたので、全く憶えてませんでした。
今まで実生活で困ったことはなんにもないんですが、歳をとったせいか遠い昔に想いを馳せるのもいいもんだなぁと感じるようになった今日このごろ。
以前から気になっていた旧暦の月名の名称や読み方、その意味や由来などを調べて憶えてみました。
簡単で忘れない覚え方もいろいろな人の知恵を借りて3つほど紹介しますね。
旧暦の月名一覧!呼び名と読み方は?
まずは旧暦の1月から12月にあたる月の名称と読み方を一覧で紹介します。
月 | 月名 | 読み方 |
1月 | 睦月 | むつき |
2月 | 如月 | きさらぎ |
3月 | 弥生 | やよい |
4月 | 卯月 | うづき |
5月 | 皐月 | さつき |
6月 | 水無月 | みなづき |
7月 | 文月 | ふみづき |
8月 | 葉月 | はづき |
9月 | 長月 | ながつき |
10月 | 神無月 | かんなづき |
11月 | 霜月 | しもつき |
12月 | 師走 | しわす |
旧暦の月の呼び名の意味や由来は?
1月「睦月」の呼び名の意味や由来
睦月の「睦」は「仲睦まじい(なかむつまじい)」の意味です。
睦月の由来は、お正月に親戚が集まって仲睦まじつく過ごす月だからですね。
2月「如月」の呼び名の意味や由来
如月の「如」は「如し(ごとし)」とか「如かず(しかず)」とも読みますよね。
「動かざること山の如し」とか「百聞は一見に如かず」といった使い方をします。
それぞれ「同じ」とか「及ばない」といった意味合いですが、これではなんのこっちゃよくわかりませんよね。
元々、如月(きさらぎ)は「衣更着(きさらぎ)」や「着更着(きさらぎ)」という字を使ったそうで、
「衣(ころも)を更に着る」、「着物の上に更に着る」ほど寒い時期だという意味という説が一番有力です。
「如月」という漢字を使った由来は、中国の2月が「如月(にょげつ)」と呼ばれていた事から当て字として使われたと言われています。
ちなみに中国の如月には「寒い冬が終わって万物が次第に動き出す」という意味があるそうです。
3月「弥生」の呼び名の意味や由来
弥生の「弥」は「いよいよ」、「生」は「生い茂る」といった意味です。
実際に庭の掃除などをしていると、3月中旬ごろから冬の寒さで葉が落ちていた木々や地面からニョキニョキと新しい芽や葉っぱが生えてくるのを実感できます。
弥生という言葉の由来は「木草弥や生い茂る月」、読み方は「きくさいやおいしげるつき」。
やがて短くなって「いやおい」だけが残って、さらに「弥生(やよい)」となったというのが一番有力な説です。
4月「卯月」の呼び名の意味や由来
卯月の「卯」は「卯(う)の花」の卯です。
由来は卯の花が咲く時期だから卯月です。
・・・・・。
卯の花しらねぇし!
みなさん一番覚えにくい月の一つです。
5月「皐月」の呼び名の意味や由来
皐月の「皐」は「沢や沼、岸などの水辺」を表す漢字です。「神に捧げる稲」という意味もあるそうです。
常用漢字ではないので知らないと読めない漢字ですね。
元々「早苗月(さなえづき)」と書いていたのが短縮されて「さつき」となって、そこに当て字で「皐月」となった説が有力です。
早苗とは稲の苗のことで、苗床(なえどこ)で育てた稲の苗が田んぼに植え替えられるくらいに成長したものを言います。
「五月」と書いて「さつき」さんという名前の方は多いので、そのまま覚えれば良さそうですね。
6月「水無月」の呼び名の意味や由来
水無月の「無」は「ない」という意味ではなくて「の」という助詞なので「水の月」という意味で、田んぼに水を引く時期であったことから「水無月(みなづき)」と呼ばれたという説があります。
え・・・・・。
先月(皐月)すでに早苗月とかいって田植えしてたよね・・・
私が学生時代もこうやって習って混乱してました。
田植えしたあとに田んぼに水を引き込むって逆でしょ、って。
字の通り「水が無い月」とする説もあるのでそちらのほうが整合性が取れそうですね。
田んぼに水を引き込むから他のところに水がないとか、暑さで水が干上がって水がないとか言う意味で水無月という説。
現在の暦で言うところの7月頃が旧暦の水無月なので、こっちのほうがしっくりきますね。
7月「文月」の呼び名の意味や由来
文月の「文」は手紙などの意味。
「文被月(ふみひろげづき)」が略さられて文月に転じたという説が有力です。
7月といえば7月7日の七夕が思い浮かびますが、七夕の行事にちなんで短冊に詩や願い事を書いて書道の上達を祈ったことから文月と呼ばれるようになったと言われています。
織姫と彦星(星?)がお互いに思いを馳せて手紙(文)をしたためる月ですな。
8月「葉月」の呼び名の意味や由来
葉月の「葉」は葉っぱの葉です。
旧暦の8月は現在の暦で言うところの9月なので、葉っぱが落ちる落葉の季節ということですね。
葉っぱの「ハ」と8の「ハ」で覚えやすい。ありがとう。
9月「長月」の呼び名の意味や由来
長月の「長」は「秋の夜長」の長ですね。
わかりやすい。説明いらない。
10月「神無月」の呼び名の意味や由来
神無月は読んで字のごとく「神のいない月」。
全国の八百万(やおよろず)の神が出雲大社へ一年の行事を話し合う会議に出かけてしまうことから、神様がいなくなる月として神無月となったと言われています。
神様いないんだ・・・・・。
神様見えないからいるかいないかわかんないんですけど・・・。
ちなみに出雲大社のある島根県出雲地方では「神在月(かみありづき)」って言うそうです。
だからわかんないって・・・
神無月の「無」は水無月の「無」と同様、助詞の「の」だと日本国語大辞典には書かれています。
どっちにしろよくわからないので、覚えにくい月の一つですよね。
11月「霜月」の呼び名の意味や由来
霜月の「霜」は寒い時期に降りる霜のことです。
寒くなってきて霜が降り始める時期。わかりやすいですよね。
12月「師走」の呼び名の意味や由来
もう説明する必要もない「師走」。
最も馴染みのある月で、現在でも普通に使いますよね。
師匠(僧侶)が走り回るほど忙しい月、ですね。
旧暦の月の名称の覚え方5選!
旧暦の月の名称の覚え方には人それぞれいくつかの覚え方があります。
- 語呂合わせ
- 頭文字並べ
- 意味・由来で覚える
順番にみなさんがやっている方法を紹介します。
ただ、上に書いた意味や由来などを理解してしまえば、簡単に覚えられますよ。
旧暦の月の覚え方:語呂合わせ
それぞれの旧暦の月の呼び名を近い言葉を使って覚えやすく意味を持たせたやり方です。
ムッキー!弥生、うさ耳踏み鼻が獅子。
ムッキー!と怒った弥生ちゃんが、腹いせにウサギの耳を踏んだ時に鼻が獅子みたいだった、とな。
・・・普通に憶えましょう。
旧暦の月の覚え方:頭文字並べ
それぞれの月をひらがなで書いた時の頭文字を並べて覚えるやり方です。語呂合わせを使うかそのまま覚えてしまうか。
「むきやうさみふはなかしし」
- むつき
- きさらぎ
- やよい
- うづき
- さつき
- みなづき
- ふみづき
- はづき
- ながつき
- かんなづき
- しもつき
- しわす
語呂合わせ案
むきやうさみふはなかしし → 「武器屋 宇佐美 麩は無か しっしっ」
・・・・・。
まあ、いいんじゃないでしょうか笑
旧暦の月の覚え方:意味や由来を理解する
これは上に書いた旧暦の意味や由来を読んでみるとすぐに覚えられると思います。
難関は4月の卯月と10月の神無月ですかね。
旧暦の月名は馴染みのあるものもありますが、知らないと読めないような月もあります。
語呂合わせもいいですが、月の名称の由来や意味などをたどって見ると楽しく憶えられますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事がお役に立てたら嬉しいです。
コメント