
秋になってきんもくせいの花が咲く頃、愛媛県にある西条市は西条祭りの時期を迎えます。
西条祭りの見どころはなんと言っても150台を超えるだんじりや御輿が勢揃いして夜通し行われるところ。
西条市の人々にとって西条祭りは特別なもので、この祭りのために生きていると言っても過言ではないという人が大勢いるというくらいのお祭りです。
そんな西条祭りの2019年の日程やスケジュールについて紹介します。
西条祭りとはどんなまつりなのか、その歴史やだんじりなどの「川入り」とは何かなどお祭りの見どころについてもご紹介しますね。
目次
西条祭りの2019年の日程やスケジュールは?
愛媛県西条市で行われる西条祭りの2019年の日程やスケジュールについてご紹介します。
西条祭りとは
西条祭りとは毎年10月に愛媛県西条市で行われるお祭りで、西条市内にある4つの神社の祭礼の総称です。
一般的に「西条祭り」というと、4つの神社の中で最も規模の大きい「伊曽乃神社祭礼」を指します。
西条祭りは300年近い歴史のある祭りで、歴代の西条藩主によって保護されてきた歴史のあるお祭りです。
4つの神社の祭礼は、神社ごとに担当している地区が違います。
- 嘉母神社祭礼:禎瑞(ていずい)地区
- 石岡神社祭礼:氷見・橘地区
- 伊曽乃神社祭礼:神戸・大町・神拝・玉津・西条地区
- 飯積神社祭礼:玉津・飯岡地区と新居浜市大生院地区
西条祭りの4つの神社の祭礼
4つの神社の祭礼を順番に説明していきます。
禎瑞(ていずい)地区の氏子によって行われます。
この地区が神社に奉納する子供太鼓台の数は6台。
もともとは嘉母(かも)神社祭礼は西条祭りには含まれておらず、他の三神社の祭礼を西条祭りとしていました。
そのため嘉母(かも)神社祭礼は歴史も浅く、昭和50年(1975年)頃が始まりとされていて、当初は発泡スチロール製の子供太鼓台が奉納されていました。
西条祭りの中で最も最初に行われる祭礼で、この祭礼が西条祭りのスタートとなります。
氷見・橘地区の氏子によって行われます。
この地区が神社に奉納するだんじり(山車)の数は27台、御輿屋台の数は2台。
4つの神社の中で最も古く、最初にだんじりが奉納されるようになった祭礼で、西条祭り発祥の地として地域のプライドも高いとされています。
最も規模の大きい伊曽乃神社祭礼と比べると、だんじりの数が1/3ほどと規模は劣るものの、屋台の荒々しい練りやだんじりを通常の高さよりも高い位置に担ぎ上げる「差し上げ」などは非常に迫力と見応えがあり、最も勇ましい祭礼と言えます。
石岡神社祭礼の見どころは複数のだんじりと御輿による「かきくらべ」。
かきくらべとは競い合って御輿を担ぐことを言いますが、他の三神社祭礼には見ることの出来ないこの神社特有の見どころです。
最大規模の伊曽乃神社祭礼が行われる中心市街と比べると、石岡神社祭礼が行われるのは田園地帯ということもあり、昔ながらの素朴さの中に祭りの華麗さが映えて非常に美しい「郷土のお祭り」が楽しめます。
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2:00頃から次々と行われる「差し上げ」は見ものです。みんなで歌いながら何段階にも担ぎ上げます。
神戸・大町・神拝・玉津・西条地区の氏子によって行われます。
西条祭りの中で最も規模の大きい祭礼です。
この地域が神社に奉納するだんじり(山車)の数は77台、御輿屋台の数は4台。
だんじりと御輿屋台の総数は全国的に見ても最多で、日本一のお祭りと言っても過言ではありません。
お祭り神事自体は8月15日・16日ですが、14日の午後から夜にかけて早くも屋台が町内を回り始めます。
JR伊予西条駅前などは多くの屋台が集まって前夜祭のような活況となります。
見どころは2日目の10月16日に行われる練り回しです。
最後の4台となる「みこし(御輿屋台)」と呼ばれる大型の屋台を振り回しながら境内を走り回る場面は迫力満点です。
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4:05頃からの「みこし(御輿屋台)」といわれる大型の屋台の踊り込みが勇ましく見ものです。
玉津・飯岡地区と新居浜市大生院地区の氏子によって行われます。
この地区が神社に奉納する太鼓台は11台。
飯積神社祭礼は太鼓台が11台のみと近隣と比べると規模は小さいものの、激しく勇ましい「太鼓台のかきくらべ」があちこちで行われます。
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13:53頃からの太鼓台が並んでのかきくらべが見ものです。かきくらべで屋台が上がらず崩れ落ちてしまう場面もあります。
2019年西条祭りの日程とスケジュール
西条祭りの日程は合計6日間を通して行われ、4つの神社で日にちが少しずつずれています。
それぞれの神社の日程とスケジュールは下のとおりです。
嘉母神社祭礼:10月12日・13日
6台の子供太鼓台が神社に奉納されます。
石岡神社祭礼:10月14日・15日 | |
8月14日 | |
未明~早朝 | だんじり・御輿 神社境内「桜の馬場」で「かきくらべ」 |
午前9時~ | 本殿祭 神社 |
神事(本殿祭)のあと | 各屋台 各自地区町内を練り回し |
8月15日 | |
前日深夜~ | だんじり・御輿 各町内を出発 |
4:30~ | だんじり・御輿 神社境内「桜の馬場」でかきくらべ |
15:30~ | だんじり・おみこし 神社へ集結し最後のかきくらべ |
17:00 | 社殿へ宮入して終了 |
伊曽乃神社祭礼:10月15日・16日 | |
10月15日 | |
2:00~ | 宮出し だんじり・御輿 宮出しのため神社境内へ集結 |
日中~夕方 | だんじり・御輿 自由行動で自治区町内周辺を練り歩く |
10月16日 | |
深夜2時~ | お旅所 だんじり 大町校区常心上組の御旅所(おたびしょ)で練りを奉納 |
7:00~9:00 | 御殿前 だんじり 御殿前の大手門で練りと神楽を奉納 |
昼前~ | だんじり うちぬき(自噴井戸)の川辺前で「差し上げ」 |
昼食時 | だんじり・御輿 小玉線に整列 玉津橋で玉津地区3屋台での「差し上げ」 |
17:00 | 川入り 加茂川河川敷に集合して整列。「ご神体の渡御」で祭礼が終了 |
19:30~ | だんじり・御輿 御殿前に集結。祭りの最後を楽しむ |
飯積神社祭礼:10月16日・17日 | |
10月16日 | |
自由運行 | |
10月17日 | |
2:30~3:00 | 太鼓台 飯積神社前に集合 |
4:00~ | 太鼓台 船屋グランドでかきくらべ |
6:00~ | 太鼓台 奇数年は西廻り、偶数年は東廻りで神社前の河川敷へ向かう |
15:30~ | 太鼓台 飯積神社前の河川敷で最後のかきくらべ |
18:00 | 祭礼終了 |
西条祭りの歴史は?
西条祭りの歴史はそれぞれの神社が建立された当時から行われていると言われています。
文献として残っている記録は少ないのですが、最も古い文献では1711年(江戸時代 正徳元年)の伊予西条藩の第2代藩主松平頼致の頃の記録があります。
その後は1751年(江戸時代 宝暦元年)に西条藩主松平頼邑が石岡神社祭礼についてのお触書などが残っています。
だんじりは海路から、太鼓台は陸路から伝わったと言われています。
西条祭りの川入りとは
西条祭りの4つの神社による祭礼の中で伊曽乃神社祭礼のクライマックスとなるのが「川入り」と呼ばれるものです。
「川入り」とは伊曽乃神社に川を渡って宮入りする御輿をだんじりが見送るものです。
伊曽乃神社の前にある河川敷の土手の上に整列しただんじりの内10台あまりが、宮入する御輿を取り囲んで川の中で練り合います。
これがフィナーレとなることもあり、祭りの終わりを惜しみつつ盛大に水しぶきを上げながら行われます。
だんじりや御輿、太鼓台などの屋台が150台も集まる日本一の祭り「西条祭り」。
真夏の祭りはちょっと大変ですが、秋祭りなら昼でも夜でも気持ちよくお祭りを堪能できそうですね。
私もお祭りは大好きなので、ぜひ一度参加してみたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事がお役に立てたら嬉しいです。
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